
果てしない荒野を駆けろ!
さあロサンゼルスでの観光を終え、いよいよ出発です!
ここからは念願のルート66をドライブします!
そこには、地平線の果てまで続く広大な荒野、その中にひっそりと佇むカフェ、モーテル。
雄大な自然の中には、古き良きアメリカンな原風景が広がっていました。
まずは日本で予約したレンタカーを受け取って・・・

んん?なんだこの車は・・・?
前途多難!?ドライブの始まりです。
(※この記事は旅をした2019年の情報をもとに作成されています)
目次
レンタカーを借りるが・・・?
まずはこちらをご覧ください。

これは日本からネットで予約したレンタカーの明細書の一部です。
ロサンゼルスで借りてニューヨークで乗り捨て、2週間のレンタルで・・・
176367円!(2019年当時のレート)
奮発しました。
サイトは日本語で分かりやすく、普通車のナビつきで予約をぽちっと。
明細ではMazda3か同クラス車が用意されるとのことで、国産やん右ハンドルか?と期待していたのですが、、、
実際はこちら。


どこのメーカーやねん、左ハンドルやし、あとちっせぇ。
調べると KIA という韓国の自動車メーカーでした。
せめてアメリカ製であってくれ。
そして一番問題なのが、
確実に予約したはずのカーナビがついていません!
これが無ければアメリカの見知らぬ田舎道では路頭に迷います。
受付担当はアメリカ人中年男性。意を決してつたない英語で文句をつけます。

予約した車とちゃうねんけど

今これしかないねん

でも間違いなく予約したで

今これしかないねん
交渉もうまく英語が伝わらず話になりません。でも引き下がるわけにはいかない!
すると交渉は思わぬ方向に・・・?

ナビないのはホンマにきつい

ほな俺のやろか?

はい!?

俺余ってるナビあんねん!
家すぐそこやから取ってくるわ
1万円でどう?

いや予約したっちゅうねん!

今ナビはないねん
伝わらない英語、限られたアメリカ横断の時間、、、こんなところでウダウダやってる場合ではない。
納得はいかないが背に腹はかえられない。

ほなもうそれでええわ!はよ取ってきて!

御意
結局1時間待って1万円で買い取った外づけナビ。

騙されたかなぁと思いつつも、取り付けてみると普通に使える。
するとなんだか愛着が沸いてきました。
トラブル、人との出会い、これも旅の醍醐味です!
幸先が悪い、、、でも準備は整った!
ちっさい車とちっさいナビでいざ出発!
バグダッドカフェ
ロサンゼルスからハイウェイに乗り、バーストーという町で降ります。
ここから旧道であるルート66に乗り、モハベ砂漠を東へ!
ここから荒野の一本道が延々と続くのですが、無料のハイウェイが隣で並走しているので、この道を通る車はほとんどありません。

かっとばすぜ!
天気は良好!気持ちいい!
こちらは有名なルート66のロードサイン。路面にちらほら現れます。

そして見えてきました・・・
バグダッドカフェ!

こちらは1987年公開の映画「バグダッド・カフェ」の舞台となったカフェです。
このカフェに集う人々と、夫に捨てられここにたどり着いたドイツ人女性との交流を描いた心温まる名作映画です。

砂漠に佇む小さく寂れたカフェで描かれる出会いと別れ、その映像はなんともいえない美しさがあります。
そして胸を打つのはこの映画の主題歌。映画の映像とともにどうぞ。
ロックな楽曲⑨ – Calling you / Jevetta Steele
この曲は第61回アカデミー賞歌曲賞にノミネートされ、公開後も多くの歌手によりカバーされた名曲です。
切なくわななく叫びに心が震えます。

染みるぅ~
現在は映画とは違いモーテルやガソリンスタンドとしての営業はありませんが、カフェはオープンしており、ルート66の旅行者や映画のファンが訪れる観光スポットとなっています。

旅行者が張っていくのか、店主の趣味なのか・・・中は映画とまったく違ってカラフルです。ちょっとやりすぎでは?笑

さて、ロックのブログなのに映画の紹介ばかりですが・・・ここからはルート66のドライブに華を添えたロックについて語ります。
ルート66とウエストコーストロック
晴れた空!どこまでも続く一本道!ロックとドライブ!
気持ちい!気持ち良すぎる!俺が主役だ!

こんなカリフォルアの爽快なシチュエーションに似合うロック!それが・・・
ウエストコーストロック!である

説明しよう!ウエストコーストロックとは
サンフランシスコやロサンゼルスなど、主にアメリカ西海岸(ウエストコースト)を拠点として活動したバンドによるロックのジャンルのひとつです。
その音楽性はカントリーやフォークのテイストをロックに織り交ぜたものであり、軽快なリズムとボーカルのハーモニーが荒野のドライブにこれでもかというほどハマるんです。
代表的なバンドには以下が挙げられます。
- Buffalo Springfield
- Crosby,Stills,Nush & Young
- The Eagles
- The Doobie Brothers
今回は個人的にドライブに一番ハマったと感じた、
The Doobie Brothers
を取り上げます。
ロックな楽曲⑩ – China Grove / The Doobie Brothers

タイトル中国じゃねぇか
いえ、関係ありません笑。
これはテキサス州にある「チャイナグローブ」という架空の町について歌った歌です。(作者は架空の町と言い張ったが、後に町が実在することを知り、「そういや標識見たことあるわ」と語ったそうです。)
確かに西海岸について歌った歌ではありませんが、そのワイルドかつ疾走感のあるサウンドは、ドゥービーブラザーズらしいまさにウエストコーストロックだと思います。

この曲を聴きながら、ルート66を東へ東へと駆け抜けます!気分爽快!
進んでいくと、遠くに貨物列車が見えてきました・・・というわけでもひとつこの曲!!!
ロックな楽曲⑪ – Long Train Runnin’ / The Doobie Brothers
とにかく長い!そして遅い!

あまりにも長すぎる貨物列車。電線もないため、何台も連結した貨物を先頭のディーゼルエンジンのみで引っ張っています。


踏み切待ち長えぇ、、、遅せぇ、、、
7~8分は待ったと思います。そんな時はこの曲を聴きましょう!
このギターイントロはカッティングの名フレーズとして有名です!
先述の「チャイナグローブ」のギターイントロもかっこよく、どちらもギターでコピーして練習する人が多い名演です。
またこの2曲を収録したドゥービー・ブラザーズ1973年発表の3rdアルバム「The Captain and Me」はロック界屈指の名アルバムで、かの山下達郎も愛聴した名盤です。

アルバム全編を通して西海岸の風が心地よく吹いています。
そして話はウエストコーストロックから逸れますが、ドゥービーブラザーズを紹介する上でこの曲をスルーするわけにはいきません。
このバンドが面白いのはここからです。
ロックな楽曲⑫ – What A Fool Believes / The Doobie Brothers
1975年、バンドの多くの楽曲を作曲していたトム・ジョンストンが健康状態悪化のためバンドを脱退し、代わりに Steely Dan のツアーメンバーだったマイケル・マクドナルドが加入します。
ここからドゥービーブラザーズはウエストコーストロックのサウンドから音楽性をがらりと転換し、R&B色の強い都会的なAORへと傾倒してゆきます。

賛否両論あるけどどっちも好きです
スティーリー・ダンで培ったマイケル・マクドナルドの作曲能力と卓越した歌唱力の影響は大きく、1978年のアルバム「Minute By Minute」とシングルカットされた「What A Fool Believes」はともに全米1位を獲得しました。

この曲はCMなどでよく使用されているので聞いたことのある人も多いのではないでしょうか。
クセになるポップなリズムとファルセットによるボーカルが心地よい1曲です。
ロイーズモーテル&カフェ
ルート66を東へと進み、アンボーイという町にやってきました。
最盛期は700人ほどの人口があったこの町も、悲しいかなハイウェイの整備によりこの町を経由する必要が無くなったことで衰退し、現在はほとんどゴーストタウンです。
そんなこの町で1938年から営業しつづけているのが、
ロイーズモーテル&カフェ。

現在はモーテルの営業はしておらず、カフェとガソリンスタンドのみとなっていますが、その砂漠のオアシスのようなロケーションが素晴らしく、ルート66のランドマークとして愛されています。

目印の大きな看板。ルート66沿いの町にはモーテルがたくさんありますが、どこも大きく派手な看板が立っているのが特徴です。
さまざまなデザインがあって面白いので、その都度紹介していきます。

古き良きアメリカって感じがよき

古びた給油機も未だ現役、雰囲気ありますねー。
写真を撮り忘れましたが、カフェの店内の壁には俳優のハリソン・フォードとアンソニー・ホプキンスのサインがありました。ハリソン・フォードは飛行機でここを訪れたそうです。

さあここからまだまだ荒野の一本道が続きます!
ぐーんと進んで次の町はニードルズ!
・・・とその前に、ニードルズ手前でルート66の旅は一旦離脱します。
モハベ砂漠を北へ北へとハイウェイを進み、目指すは砂漠に囲まれたあのパラダイス!
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